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ドラフトは、なぜ1位だけ抽選になるのか

10月22日のドラフト会議で、1位指名の抽選は3回ありました。1巡目だけが「12球団が同時に名前を出す入札」で、2巡目からは順位で順番が決まる理由と、抽選に外れた球団がその後どうなるのかを、今年の結果に沿って読みます。

先に結論

  1. 1巡目だけは12球団が同時に名前を出す「入札」。重なったときだけ抽選になり、外れた球団は残った選手からもう一度入札する。全球団の1位が決まるまで繰り返す
  2. 2巡目からは入札ではなく順番制。今季の順位が下の球団から選び、3巡目は逆に上の球団から。1巡目の抽選に外れても、2巡目の順番は変わらない
  3. ドラフトで決まるのは「入団の交渉をしてよい球団」だけ。今年は大リーグ挑戦の意向を示していた選手を巨人が1位で指名した
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1巡目は「同時に出す入札」、重なれば抽選

NPBの選択手順によると、1巡目は12球団が選択したい選手の名前を同時に提出します。ほかと重ならなければ、その球団の選択がそのまま確定します。2球団以上が同じ選手を書いたときだけ抽選になり、当たった球団が交渉権を得ます。外れた球団は、まだ選ばれていない選手の中からもう一度入札し、そこでも重なれば再び抽選。これを全球団の1位が確定するまで繰り返します。他球団の動きを見てから選べる2巡目以降と違い、1巡目だけは全球団が同じ条件で一番欲しい選手を書ける仕組みです。

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今年の1位は、3回の抽選と3回の入札で決まった

1回目の入札では、青学大の鈴木泰成投手にソフトバンクとロッテ、同じく青学大の渡部海捕手に楽天と中日が重なり、鈴木はソフトバンク、渡部は楽天が引き当てました。外れた中日とロッテの2回目の入札は、そろって近大の宮原廉投手。この「外れ1位」同士の抽選は中日が当て、ロッテは3回目に関大の米沢友翔投手を単独で指名して、ようやく1位が決まりました。残る8球団は1回目から単独指名です。青学大は、4年続けて2人が1位で指名されました。

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抽選を引く順番で、当たる確率は変わらない

抽選は「球団順位の逆順」、つまり今季の順位が下の球団から引きます。先に引く方が有利に見えますが、当たりが1本だけの抽選では、何番目に引いても当たる確率は同じです。2球団なら2分の1、3球団なら3分の1。1本目を引く球団が当たる確率は2分の1、2本目を引く球団も「1本目が外れだった場合(2分の1)」にだけ当たりが残るので、やはり2分の1になります。順番は会場の進め方を決めているだけで、運の分け方には関わりません。

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2巡目からは、順位が下の球団が先に選ぶ

2巡目は「球団順位の逆順」、3巡目は「球団順位」の順で選び、以後は1巡ごとに折り返します。今季の順位の逆順は、優先権を持つリーグの最下位を1番、もう一方のリーグの最下位を2番、優先権のあるリーグの5位を3番……と交互に並べたもので、今年はパ・リーグが優先権を持ちました。その結果、2巡目は楽天→中日→ロッテ→ヤクルト→オリックス→広島→日本ハム→DeNA→西武→巨人→ソフトバンク→阪神の順です。1巡目の抽選に2度外れたロッテも、2巡目は3番目に選べます。

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何人まで指名できるか

各球団は原則10人まで指名でき、12球団の合計が120人に達するか、全球団が「選択終了」を宣言したところで本指名が終わります。独立リーグや海外のプロ野球の選手を指名した場合は、この120人に数えません。本指名が終わった時点で120人に届いていなければ、希望する球団だけで「育成選手選択会議」に移ります。今年は巨人が育成5位で14歳の中学生捕手の交渉権を得ており、関係者によると中学生の指名は初めてです。

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指名で決まるのは「交渉していい球団」まで

ドラフトで球団が得るのは、その選手と入団の交渉をする権利(交渉権)で、入団が決まるわけではありません。今年、巨人は大リーグに挑戦する意向を表明していた横浜高の織田翔希投手を1位で単独指名しました。かつてNPBには、指名を断って海外の球団と契約した新人を、海外での契約が終わってから高卒は3年、大卒・社会人は2年、どの球団も指名しないという申し合わせがありました(2008年10月から)。公正取引委員会の審査を受けて、NPBは2020年9月にこれを破棄しています。今は、指名を断って海外へ進んでも、日本の球団に戻る道を一律に閉ざす決まりはありません。

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